「イントゥ・ザ・ワイルド」
今週、「イントゥ・ザ・ワイルド」&「壬生義士伝」・・・、
なんの関連性もない2作品ですが、DVDを借りて観ました。
久しぶりにDVDをレンタルしたなぁ~と思いました。
ずっと「テレビっ子」になっていたからだと思います。
今日は、「イントゥ・ザ・ワイルド」の感想を少し。
◆ イントゥ・ザ・ワイルド
1992年4月、一人の青年がアラスカ山脈の北麓、住む者のいない荒野へ歩いて分け入っていった。4か月後、ハンターたちによって、彼はうち捨てられたバスの車体の中で、寝袋にくるまり餓死している状態で発見される。青年の名はクリス・マッカンドレス(エミール・ハーシュ)。ヴァージニアの裕福な家庭に育ち、2年前に大学を優秀な成績で卒業したばかりの若者だった。全財産を捨て、労働とヒッチハイクを繰り返しながら、アラスカへと旅立ったクリス。なぜ彼は、恵まれた環境にいながら、悲惨な最期を遂げたのか…? ジョン・クラカワー原作のベストセラーを、ショーン・ペンが映画化。
ずっと観たいと思っていた作品です。
エミール・ハーシュがどんなクリスを見せてくれるのか、とても関心があったし、作品自体にも関心がありました。
究極の自由を求めて
クリスは究極の自由を求め、財産も家族も暖かい暖炉のある暮らしもすべて捨てて、アラスカを目指します。どうしてそこまで潔癖に精神の自由を求めるのか、自分の理想と現実とに折り合いをつけながら生きていくのが大人の選択ではないか・・・、そう画面に向かって言ってやりたい!そんな衝動にかられたときもありました。
でも、わかるの。
失うものがないということの自由、失うことの恐怖からの自由、幸せとはこういうものだという呪縛からの自由、自分をとりかこむ既成の概念からの自由、クリスはアラスカでその自由を手にしたと思ったのかもしれない。
でも、ある日彼は気付くんですね。
幸せとは分かち合う人がいるということだと・・・。
(言葉は正確ではありません。ごめんなさい。たぶんそういうことだったと思います)
クリスの最期
クリスは人間の世界に戻ろうとするのだけれど、自然は彼の存在など無視する価値さえないようにあるがままに彼の前にたちふさがります。
4月には小川だったところが、激流となっていました。
彼はもう戻ることができず、飢えと格闘し、誤って毒草を口にしてしまいます。
やせ衰えた彼の前をヒグマが通り過ぎていきますが、恐れる彼の前をヒグマはまるでクリスの存在など無いかのように悠々と通り過ぎていきます。
そして、クリスは寝袋の中で、あんなに嫌っていた両親と再会するシーンも思いながら、息をひきとります。
実話をもとにした映画で、最後に、本人の笑顔あふれる写真も登場します。
究極の自由を求める心
クリスが求めた究極の自由を求める心、それは私の中にもあると思います。クリスとは状況は違うけど、自分にへばりついているものをそぎ落とし、私の場合は、健康で前向きで充実感のある生活をおくらなければならないという呪縛をそぎ落として、あるがままの心で生きられたらどんなにいいだろうと、ふと思うときがあります。
でも、それは、南海の孤島に独りで住めば得られるものでもないのだと、この年になると気付いてくるのです。
もしかすると究極の自由などありえないのかもしれません。
それを求めること自体、こっけいなことなのかもしれません。
クリスはそれを求め独り死んでいったけど、観終わって、不幸な一生だとは思えませんでした。
イージー・ライダーと重なるところがあるけれど、観終わって、イージー・ライダーのときのようなやるせない気持ちにはなりませんでした。
ひとりの人間が答えを見つけようとして生きた・・・、短い一生だったけどそれも彼の一生だったのだと思いました。
「卒業の朝」で教師をあざむく少年を演じたエミール・ハーシュが、トラウマを抱えながら自分を見つめ続けた青年の旅を見事に演じたと思います。
うまく感想をまとめることができませんでしたが、簡単に感想を書くことができない映画なのだとも思います。
アラスカの雪原に独り暮らさなくても、南海の孤島に独り暮らさなくても、心の自由は得られるかもしれません。完璧な心の自由などはありえないと思うけれど、いつもの暮らしの中で自分を縛っているものを見つめ、それを少しずつそぎ落としていけるかもしれないと思いました。私にはそれが必要なのだと、この映画を観てあらためてそう思いました。
★ オフィシャルサイト:http://intothewild.jp/top.html

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